静かな台風バレンタインver.

DAYS > 跡部景吾 / 06.12.08 Fri 00:00
イエロの場合

:放課後・廊下にて:

「はい、桐生。これあげる」
「たっきん。…え、それって」
「ご心配なく。ちゃんと自分で買ったものだから」
「や、滝に限ってそんなことはないと思ってるけどね?でもなんで?」
「日頃の感謝を込めてね。それにこの前誰かさんが男ばっかりずるい!って言ってたから」
「聞いてましたか」
「うん、しっかりと。そういうわけで、みんなで食べなよ」
「うわー、やった!ありがとう、さすがたっきんだね!」
「そんなに誉めても他にはないよ。………」
「ん?どうかした?」
「……いや、大丈夫。じゃ、部活でね」
「うん、ありがとうー!」



「…………なぁ、西条」
「なに?」
「跡部のヤツ、なんやめっちゃ機嫌悪いんやけど、理由知っとるか?」
「えー?そんなの知らないよ。今日は一日追いかけ回されて疲れてるんじゃないの?」
「いや、そんな単純なことでは…って、お前何食ってんねん」
「チョコ!滝がくれたんだって。由香さんから貰ったのー」
「………原因ソレか(はぁ)」




ブルーの場合

:部活終了後・部室にて:

「はい、みんなもう貰いすぎて辟易してるだろうけど」
「わーい、いまりのケーキ!」
「俺らの分もあるんか?」
「もちろん。一人ひとつずつね」
「サンキュー!俺すげー腹へってんだよ」

(各々取っていく)

「はい、日吉も。どうぞ?」
「…いただきます」
「俺ももらうぜ」
「どうぞどうぞ。甘さ控えめにしてるから食べられると思うよ」
「私は家でゆっくり食べよっかなー」
「由香さんとみっちゃんにはちょっと苦いかもだから、生クリーム添えてもいいかも」
「生クリームか…うん、やってみる!」
「それにしてもよ、お前、昔からこういうのだけは得意だったよなー。クッキーとかチョコレートとか」

「「「「「!!!!!」」」」」
「……………(ピク)」

「『だけ』って…宍戸、なにげに失礼なんですけど」
「誉めてんじゃねーか」
「誉めてるように聞こえないって。ねぇ?……何、どうしたの?」
「し、宍戸!ちょっと今から打たねぇ!?長太郎も行くっつってるし!」
「あ?」
「そ、そうですよ!俺もちょうど打ちたいなって思ってて…!行きましょうよ!」
「なんだよ岳人…長太郎も」
「ほら、早く行こうぜ!」
「……ったく。わかったから押すなって!」

(バタバタバタ……バタン)


「……?変なの」
「…………そうですね(微妙な心境)」
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