頑張れ僕らの庭球戦隊

氷帝中。休み時間の廊下にて。


「あ！あとべー！」
「（今、絶対ひらがなで呼びやがったなこの女）…大声でひとの名前呼ぶな」
「ごめんごめん。あのさぁ、ジロちゃん見なかった？さっきから探してんだけど、見当たらないんだー」
「……知らねえよ。俺に聞くな」
「そっかー…どうしよっかな…。聞きたいことあったのにな」
「何をだ」
「うん。春の新商品のお菓子で、オススメは何か」
「お前、まだ食う気か」
「まだってなにさ」
「昨日、部室でも練習前に何か食ってたろ」
「げ」
「部室来た途端に慈郎が鼻鳴らしてたぜ。ツメが甘いんだよ、お前は」
「う、うっさいなあ！昨日部室で食べてたのもそうだけど、今日、皆と集まるからお土産にするの！」
「…ああ」
「私ひとりで全部食べないし、いくらなんでも」
「誰もそこまで言ってねえよ、バーカ」
「っもう、いいよ。じゃあね！」
「おい」
「な、なにさ？」

「中庭の木の陰」

「は？」
「探してみろ」
「……うん！ありがとう、跡部！」


（はあ）


「…マジで、ガキくせえ奴…」



俺がすぐに教えなかった理由を少しは考えろ、バーカ。

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私がイエロ跡部を書くと苦労性帝王になるのは何故。